素材を旅する
AMBIENTのファブリックストーリー
AMBIENTの服は、カリフォルニアの風を纏うように軽く、
着る人の肌にやさしく寄り添います。
その心地よさの秘密は、一枚の生地が辿る長い旅にあります。
AMBIENTの定番アイテムに使われるスーピマコットンは、ペルー・ピウラ地方の農園で栽培されています。年間を通して穏やかな気候と、アンデスの雪解け水が育む肥沃な土壌。その恵まれた環境で育ったコットンは、通常の綿花よりも繊維が35%長く、シルクのような光沢としなやかさを持ちます。
収穫はすべて手摘み。機械では傷つけてしまう繊細な超長綿を一つひとつ丁寧に摘み取ることで、繊維の美しさがそのまま生地に反映されます。
摘み取られた原綿は、日本国内の紡績工場へ。コーマ糸と呼ばれる工程で短い繊維や不純物を徹底的に取り除き、長くしなやかな繊維だけを撚り合わせていきます。この工程を経た糸は毛羽立ちが少なく、滑らかな肌触りと上品な光沢を生み出します。
紡績のスピード、撚りの回数、張力のバランス——すべてが熟練の職人の経験に委ねられています。数値化できないこの「手の感覚」が、AMBIENTの生地に宿る柔らかさの源です。
一番いい糸を使い、一番いい方法で編む。
それが私たちの約束です。
糸は和歌山県の老舗ニッティング工場で生地になります。丸編み機のゲージ(針の密度)を通常よりも高く設定し、ゆっくりと編み上げることで、目の詰まった美しい編み地が生まれます。このハイゲージ編みが、AMBIENTの生地特有の「滑らかなのにしっかり」という独特の質感を生み出しています。
リネンやシルクの生地は、滋賀県の織物工場でシャトル織機を使って織り上げます。現代の高速織機では出せない、ゆっくりとした速度でしか実現できないふくらみのある風合い。一日に織れる量は限られますが、その分だけ生地に豊かな表情が宿ります。
AMBIENTの人気アイテムの多くは「製品染め(ガーメントダイ)」という手法で仕上げられています。通常は糸や生地の段階で染めるところを、縫製後の完成品をそのまま染める。そうすることで一枚一枚微妙に異なる表情が生まれ、最初から着込んだような柔らかな風合いになります。
特にヴィンテージ感のある褪せたトーンは、何度もサンプルを染め直しながら辿り着いた、AMBIENTだけのオリジナルカラー。カリフォルニアの陽射しに褪せた古着のような、肩の力が抜けた色合いを目指しています。
コットン畑から始まり、紡績、編み、染めと続く長い旅を経て、一枚の生地はようやく服になります。AMBIENTが目指すのは、着た瞬間に「心地いい」と感じてもらえること。そのシンプルな感覚のために、私たちは素材の旅のすべてにこだわり続けます。
心地いい、がいちばん美しい——。
この信念とともに、AMBIENTのファブリックジャーニーはこれからも続いていきます。